ビデオよりも生々しいAV女優の仕事とAV業界の実態『職業としてのAV女優』

女性 本・書評

“AV女優”と聞いたら、男性諸君はまず興味をそそられて、好奇心を刺激されると思います。男性にかぎれば、AV女優を嫌いという人よりも好きという人のほうが圧倒的に多いでしょう。なにせ普段からお世話になっているわけですからね。

 

 

AV女優は、「女優」とついているものの、映画やドラマでよく見る女優とはまったくちがいます。最近は、テレビに出るAV女優もいるみたいですが、基本的にはAV女優は裏の世界の人たちです。

 

おそらくその一番の理由は、アダルトビデオ自体が法律的にグレーゾーンであるからでしょう。

 

とはいえ、女優というくらいだし、お金もたくさん稼げるみたいだし、そこそこ華やかな世界なのかと思っていました。

 

しかし、実際にはちがいます。AV女優は、めちゃくちゃ泥臭くて体を張ったきつい仕事である、ということがわかりました。

 

ただ裸になるだけでお金を稼げる楽な仕事というのは、まったく外れています。むしろAV女優は、ときには命の危険すらある過酷な仕事なのです。

 

本書は、AV女優に興味のある人(ほとんどの男性は少なからず興味があると思いますが)だけではなく、モデルや女優、歌手といった芸能関係の仕事をしたいと思っている女性にもぜひ読んでほしい本です。

 

AV女優について、悪質なスカウトや「出演強要」が問題になっています。これらは、自分の意志に反してアダルトビデオに出演する(させられる)ことが問題なわけです。

 

その一方で、自分からAVに出たい、AV女優になりたいという女性も増えているそうです。AV女優はそれまでスカウト中心で集めていたのが、最近では応募が中心になっているとか。

 

このままの流れでいけば、出演強要はほとんどなくなり、AVにポジティブな人だけが業界に残っていくのかもしれません。

 

この本を読めば、それまでと同じようにAVを見ることはできなくなります。カメラの向こうで性を売っているのは、作り物の人形ではなく、生身の人間だということを知ってしまったから。

 

彼女は納得して出演しているのだろうか。好きでやっているのだろうか。ほとんど騙されて無理やり出演させられているのではないか。

 

こんなふうに考えてしまいます。

 

もっとも視聴者がその真偽を確かめることはまずできません。なので、きっと自ら望んでやっているのだろう、と思うしかないわけですね。

 

ただ何も知らずに見るのと、AV女優と業界について知った上で見るのとではやっぱりちがいます。それでもわたしは正しい知識を知ってよかったと思います。余計な偏見も持たずにすみますしね。