『君は008』を例に、電子と紙の漫画の内容物のちがいを比較してみる

マンガ

最近、電子書籍でも漫画を読むようになりました。

紙はかさばるし、漫画はスイスイ読めてしまうから全部紙で買っていると床が抜けてしまいます。

 

電子書籍は、無料で読めるものも多いことが特徴です。

 

kindleストアなんかだと、漫画の無料お試し版が結構あります。

それも期間限定だったりするので、無料版のラインナップも頻繁に変わるんですよね。

 

そうやってどんどん新しく無料になる作品を追いかけていたら、電子で漫画を読む量が格段に増えていました。

電子書籍はかなり便利ですね。

 

ただ、電子書籍は紙とはちがうので、不満に思うような点もいくつかあります。

そこで、電子書籍と紙の“ちがい”をコミックス(漫画の単行本)ベースで比較してみようと思います。

 

結論としては、

作品の本編だけを読めればいいなら、電子書籍
カバー裏とか折返しとかも含め、作品全体として楽しみたいなら、紙

です。

 

それではいきましょう。

サイズ感

 

画面の大きさとか見やすさです。

 

漫画をスマートフォンで読もうとすると、拡大しないと読めません。

 

読めないこともありませんが、小さいコマとか小さい文字とかは読みづらかったりします。

スマホだと1ページを4回にわけて読むことになる。右上→右下→左上→左下→次のページ、という感じで。

 

これが意外とめんどくさいんですよね。

 

なので、電子書籍で漫画を読むのなら、「どの端末を使って読むか」は重要です。

個人的おすすめは、タブレット端末ですね。それも10インチの。

 

 

なんで10インチかというと、見やすい大きい画面で思いっきり漫画を楽しみたいから、です。

 

タブレットを買うまでは、スマホで電子書籍の漫画を読んでいました。でもやっぱり、どうしても読みづらいんですよね。画面が小さいと。目も疲れるし。

 

そこからの10インチタブレットですからね。もう感動しました。読みやすすぎて。

 

1ページを何回かに分けて読まなくていいし、文字が若干潰れて読みにくいこともない。

サクサク読めて超快適です。

 

紙のコミックのサイズはだいたい8インチです。

だから紙のコミックと同じ大きさで、かつ、拡大せずに読もうとするなら8インチ以上のタブレットが必要になります。

 

電子書籍の漫画は移動中とかによく読む。だから持ち運びをする。という人には、8インチのタブレットがいいと思います。10インチのタブレットだと、持ち運ぶにはちょっと重いですから。

 

 

値段

 

紙と電子書籍のそれぞれの値段は、アマゾンで購入する場合で比べてみます。

 

比較するのは、『君は008』3巻

 

電子書籍(kindle版)は、453円になっています。

これにポイントが4ポイントつくので、実質449円ですね。

 

紙の単行本(コミックス)の値段は、490円

これにポイントが20ポイントついています(2019年3月時点)。なので実質470円ですね。

 

ポイントがいくらつくのかは、途中で変わることもあるようです。

 

さて値段だけみると、電子書籍のほうが20円ほど安くなっています

何をおいてもまずは値段の安さだ!という人は電子書籍を買うのがいいでしょう。

 

ただ、このあと比較していきますが、紙にあって電子にない要素がいくつかあります。それらを考慮していくと、20円の差はほとんど気にならなくなると思います。

 

見開きで絵がつながっているページ

 

ここからは、具体的に漫画の中身について紙と電子で比較していきます

 

漫画を読んでいるとたまに、絵が1ページにおさまらずに見開きにわたって描かれていることがありますよね。こういうページは、紙と電子どちらのほうがいいのか。

 

電子の場合

 

電子書籍だと、真ん中のほうに描かれている部分まできっちり見ることができます。

「それがどうした?」と思うかもしれませんが、これって電子書籍が出来てはじめてのことなですね。

 

というのも、紙だと真ん中部分が綴じられてしまっています。だからそのイラスト全部は見られなかった。それが電子書籍では、見られるようになりました。

 

君は008第1話アイキャッチ

『君は008』1巻より/©Syun Matsuena 2018

 

各話数のはじめにあるアイキャッチなんかは、電子のほうが見やすいです。一枚のイラストとして描かれているからですね。

 

紙の場合

 

紙のいいところは、ページをめくった瞬間にぱっと見で見開きページ全体を見られることです。

 

これの何が重要かというと、臨場感です。スマホで拡大して読んでいるときは、見開きページがきたら一度ズームアウトしないといけません。

 

あるいは、kindle端末やタブレットで読んでいるときもそうです。

これらの端末では1ページずつ読んでいきますよね。なのでページをめくった瞬間に見開きることはできないんですね。

 

拡大した部分とか片方のページだけが先に見えてしまい、そのあと全体を見ることになる。

 

この差は意外とバカにできません。緊張感のあるシーンだと、はじめにコマ全体を見られるか、部分だけ先に見えてしまうかで読んでいる方の“ノリ”が変わってくるからです。

 

第1話城戸あやめ戦闘シーン

©Syun Matsuena 2018

 

アイキャッチならいいですが、試合やバトルシーンの場合は、紙のほうが勢いを削がれずに読み進めることができます

 

物語の流れのなかなら紙

アイキャッチをよく見るなら電子がいいです。

 

カバー裏

 

松江名俊の作品(少年サンデーコミックス)は、カバー裏に描き下ろしイラストがあります。紙の単行本には、これが収録されています。

『君は008』1巻カバー裏イラスト

『君は008』1巻カバー裏イラスト/©Syun Matsuena 2018

 

コミックのカバーを1枚丸々使って、ちょっとしたポスターになっています。

 

描き下ろしの可愛いヒロインのイラスト。

正直このカバー裏イラストだけで紙の単行本を買う価値があるなと思っています。というか紙を買うのはこれ目当てですね、はい。

 

残念ながら、電子版にはカバー裏のイラストは収録されていません。

あえて紙だけの特典にしているのか。

それともただ入れてないだけなのか。

 

イラストのデータ自体はあるはずですから、電子書籍にも収録してくれていい気がしますけど…

 

背表紙

 

お次は背表紙です。

 

これは、

の単行本、あり

電子版なし

ですね。

 

電子書籍派の方は、「背表紙なんかべつにいらないよ」とお思いでしょう。

ですが、コミックの背表紙にも描き下ろしイラストがあったりするんですよね。作品によっては。

 

『君は008』の場合、巻数の下にキャラクターのイラストがあって、順番にならべるとイラストがつながるようになっています。

君は008、背表紙イラスト

『君は008』各巻背表紙

 

『ドラゴンボール』のコミック背表紙なんかにもあったやつですね。

 

地味ですけど、こういう遊び心はとても楽しくて好きです。

 

カバー裏表紙

 

裏表紙はどうなっているのか。

紙、あり

電子、なし。

です。

 

カバー裏ではなく、カバーの表側の裏表紙です。

君は008裏表紙

『君は008』1巻裏表紙/©Syun Matsuena 2018

 

お店に平積みされている漫画をそのまま裏返したときに上にくるのが裏表紙です。

値段とかバーコードとかが印刷されている面ですね。サンデーコミックスの場合は、あらすじイラストがのっています。このイラストもおそらく描き下ろしだと思います。

 

電子版にも表紙はちゃんとあります。本編の中の最初のページにちゃんとあります。

ですが、裏表紙は電子版にはさすがに入っていませんね。

 

作品によりますが、『君は008』の場合は、裏表紙に中くらいのイラストが描かれています。

特に上の画像の1巻は、帯をめくるとその下に隠れているアレが……という感じです。

 

 

帯は皆さんご存知の通り、本の下のところに巻かれているあれです。

 

『君は008』1巻帯

『君は008』1巻帯

 

紙、あり。

電子、なし。

 

まあそうでしょうね。電子版に帯はありませんよね。

帯は元々、本屋さんで並べらたときに、お客さんの注意を引いて手にとってもらうためのもの。

電子では必要ないですからね。

 

コミックの帯に書いてあるのは、

キャッチコピー・出版社のアプリなどの宣伝・作者の作品一覧

などです。たまに、読者プレゼントの応募券がついていたりしますよね。

 

帯だけを理由に紙の単行本を買うことはなさそうです。

まあでも帯の表紙側に書いてある、その巻のキャッチコピーとか結構好きですけどね。

 

カバー折返し部分

 

『君は008』1巻カバー折返し

『君は008』1巻カバー折返し

 

紙、あり。

電子、なし。

 

カバーの折返し部分です。

『君は008』の場合、カバー折返し部分には、

 

作者の似顔絵一言コメント

表紙のデザインをした人の名前

キャラクター紹介

 

などがのっています。

 

カバーの折返しは、なくて困るというほどではないけれど、あったほうがより楽しめますね。

 

『君は008』の電子版には、折返し部分は収録されていません

が、週刊少年ジャンプの作品の電子版には、折返し部分が収録されているようです。

 

 

折返し部分が電子にあるかどうかは、出版社やレーベルによって変わってくるみたいですね。

 

次巻予告ページ

 

紙、あり。

電子、なし。

 

単行本の次回予告のページです。

 

『君は008』1巻次巻予告

『君は008』1巻次巻予告

 

特に必要ないかとも思ってしまいますが、

物語がいいところで終わったりすると、予告を見て展開を予想したいり、妄想したりといったことに役立ちます次巻への期待がよりふくらむんですね。

 

そういえば、「裏サンデー」の作品の電子版にはありましたね、次巻予告。

「少年サンデー」にはないのに。

出版社は同じでもレーベルによって変えてるんですね。なぜなんだ……。

 

表紙

 

紙、あり。

電子、あり。

 

表紙はさすがにどちらもあります。漫画の顔ですからね。

 

ひとつ謎なのですが、スマホだと、電子版の表紙はなぜか拡大ができないようになっています。PC用のkindleだとできるのですが…

 

なので、スマホだと表紙に細かい描き込みや文字があった場合に読めません。

まあ表紙をじっくり見る人なんてあまりいないのかもしれませんが。

 

発色のちがい。色のあざやかさ

 

漫画は基本、です。

 

カラーなのは、表紙くらいでしょうか。

電子書籍が出てから、漫画のフルカラー版セミカラー版なんてものも登場しましたね。

 

ウェブ連載されている最近の作品だと、冒頭少しだけカラーだったり、話数ごとのアイキャッチがカラーイラストだったりします。

 

肝心の色のあざやかさは、紙と電子、ほとんど同じです。

 

強いて言うなら、紙の表紙のほうがややきれいという感じです。

でもこれはほとんど差がないレベルですね。少なくとも電子で読んでいて「なんか色の感じが気になるなー」みたいに違和感を覚えることはまったくないです。

 

むしろ、今はデジタルで色付きの画像を見ることのほうが多いくらいですしね。

 

本体の表紙と裏表紙

 

紙、あり。

電子、なし。

 

紙の単行本の場合、帯とカバーを外したらでてくるのが、本体です。

『君は008』第1巻本体表紙

『君は008』第1巻本体表紙/©Syun Matsuena 2018

 

本体の表紙と裏表紙にも描き下ろしのイラストがあります。これは電子版には収録されていません、いまのところ。

 

これもジャンプコミックスの電子版には、ありましたね。

 

解像度

 

紙、高い。

電子、やや低い。

 

電子版を拡大してみると、よくわかります。電子書籍の解像度はそこまで高くないのです。

 

絵はほとんど問題ないです。ただ、小さく書かれた文字、ルビ(ふりがな)などは拡大しても文字がつぶれてしまっていて読めないことがあります

 

もっとも普通に読む分にはまったく問題ありません。

 

たまにある、ものすごい小さい字のルビが少し読みづらいという程度です。

あとは「背景に転がっている本のタイトルを判別したいけど、解像度が足りなくて見えないなー」というくらい。

 

その点、紙は細部まできっちり印刷されています。ルビもバッチリ読めます。絵のなかに描きこまれた文字も判別可能です。

 

電子書籍はあまり解像度を上げると、データ容量が大きくなってしまうからあえてそこそこの解像度におさえているのかもしれませんね。

 

ページをめくる速度

 

ページをめくる速さは、普通に読んでいるぶんには大差ないです。

 

ただ、パラパラとページをめくって目的のページを探したり、流し読みするときには紙のほうがスムーズにいきます。これは漫画以外の本でもいえることですね。

 

電子でも連続でタップしていけば出来ないこともありません。が、紙のほうが手に馴染んでいるからやりやすいです(気がする)。

 

結論

 

紙と電子。単行本で比較してみた結論は、

 

じっくり読むなら、紙。
サラッと読むなら、電子

 

です。

 

もう少し補足すると、

・紙でスペースをとるのが嫌な人
・本編だけ読めればいい人

は、電子書籍

・カバー裏など単行本を全体的に楽しみたい人
・何回も読み返す人
・本棚に並べて眺めてニヤニヤしたい人

は、がいいということです。

 

昨年くらいに、漫画の単行本の売り上げで、電子が紙を上回ったなんてニュースがありました。それを聞くと自分も電子にしないといけないような気になりましたが、紙の魅力が無くなったわけではありません。

 

実際、漫画を読むときの紙は、かさばるということ以外欠点がほぼないです。

 

たしかに電子書籍は、

場所をとらない
持ち運びが楽
読みたいときにすぐに買って読める

など、紙にはできないことを実現しました。

 

でも単純に物語に没入するみたいな、漫画それ自体の読みやすさなら、むしろ紙のほうが上だと思っています。

 

それもそのはずで、もともと漫画は紙で読まれることを想定してつくられています

見開きページがきたときに、紙のほうが読みやすく感じるのは当然なんですね。作者は、読者が紙で読むことを前提にコマを描いているはずですから。

 

逆に、電子書籍として読まれることを前提に漫画を描く人も今後は増えていくでしょう。デバイスも高機能になっていきます。

そうなると、解像度などの読みやすさもまた変わってくるはずです。

 

それはそれで楽しみです。

個人的には、紙で読むのはやめられそうにありませんが。